020 : WIRED / JEFF BECK

前作がベックのギタリストの為の教科書ならこのアルバムは計算ドリルみたいなものだと思う。

クロスオーバーというカテゴライズが確立され始め、プロアマ問わずギタリストたちがその路線を追求する動きがあった時代。
でもこのアルバムのベックのギターはロックだ。

曲やアレンジがそういったジャンルであってもベックのギターは小賢しく無く、堂々とロックしてる。

一曲目のレッドブーツのフィードバックは背筋ぞくぞくもの。
「ストラト買おう！」って思った。

ただ前作より曲自体が計算されて作られているので随所に聴かれる細かいキメに少々うんざりした。

個人的には哀しみ・・やダイヤモンドダストみたいなベックの泣き節が聴きたかったのでちょっと期待はずれだったかも。

唯一のグッバイマイポークハットもしんどかった。

でもこのアルバムはレッドブーツ、ブルーウィンド、ラブイズグリーンだけでも聞く価値は十分にある。

でも次もこんなんかなぁ？と思ったらもっとロックロックしたゼアアンドバックが出た。

ベックってかなりの飽き症で音楽的に同じ路線は続けない、嫁も5回替え（らしいよ）、さすが孤高のギタリスト！と思っていたが最近の（WHO ELSE！以降の）音楽性にはあんまり共鳴しない。

ライブも行ったがブロウ・・の曲など「とりあえずやっとこか」みたいな弾き方にがっかりした。

この人、ドラマーでかなり弾き方変わるよな。

やっぱりサイモンフィリップスとか、テリーボジオの時が良かった。

ヴィニー仮歌（しゃれ）とか、「お前8ビートなめとんか！」みたいな叩き方するヤツとやるとフレーズがちまちまする。
ので、仮歌嫌い！見事にベック批判してもた。

ごめんなさい、ベックさま。

2014/05/25