003 : 青盤 ( THE BEATLES1967～1970 ) / THE BEATLES

中学生にとってLPを買う行為は、一ヶ月の小遣いを丸々そのまま投資するに等しい行為になる。

部活帰りの買い食いも儘ならない状態を覚悟で博打する（？）わけだ。
だからこの二枚組の青盤（通称。正確にはTHE BEATLES1967～1970）は、LET IT BEでの苦い体験を尻目に、いや、忘れようとして「これは間違いない」と信じて買うことにした。

なぜ青盤か？
別の友人が赤盤を買うことを決めて譲らず、買ったあとに必ず交換して聴く約束があったからだ。

自分としてはオールディーズと被っている選曲の赤盤はそれなりに魅力があったが、LET IT BEで失敗した（あ、書いてしまった）後期に自分なりの名曲を見つけるのが目的だったかもしれない。
ちなみに当時は現在のようにレコードをコピー（録音）する作業は容易ではなかった。モノラルカセットレコーダーのマイクインにケーブルを接続し、失敗（レベルオーバーによるクリップ）したことも多々あり、やはり現物が最高のメディアだったのだ。

んで、聴いた。

「ストロベリーフィールズ」「ペニーレイン」「サージェント…」などが続き「これ、ホンマにビートルズか？」と思った。
アーティストがアルバムを発表するごとに進歩するなんてことは予測しても、ここまで数年で音が変わるなんて。

ギター二本、ベース、ドラムで演奏してないやんか。
おまけにサージェントなんてライブやし…(笑)。

でも地味に聴きこんだら、覚えていった。
そして唄えるようにもなった。

今でも大好きなベスト盤だ。
赤盤より好きだ。

ただ、ジャケットのジョンの髭面はムックみたいであんまり好きになれなかったけど。

2014/01/24